障がい者施設紹介

自由工房

No. 15

今回は手稲区にある『アンビシャス自由工房』さんにお邪魔してきました。いきなりの大雪に悪戦苦闘しながら辿り着いたこちらの施設は、とても大きく綺麗な建物と、たくさんの人達が笑顔で過ごしている明るい雰囲気が印象的でした。今回、お話を聞かせて頂いたのは、主任の佐藤さんと支援スタッフの熊谷さんです。

Q1. 施設の区分と利用者数を教えて下さい

A1.

区分は旧法の身体障害者通所授産施設で登録者数は22名、16~17名の方が常時利用されています。

Q2. こちらの施設でのモットーなどはありますか?

A2.

法人理念でもある自己選択・自己決定・自己責任を意識してメンバー主体での話し合いによる決定。企業等とのやり取りや、生産した商品の販売も極力メンバーに直接関わってもらうことです。

Q3. では、その為に職員の方々が心がけていることは?

A3.

メンバーとの距離感を意識しています。 踏み込み過ぎてしまうと依存に繋がってしまいますし、適切な形での助言をしたいと考えています。

Q4. メンバーとの距離感を意識しています。 踏み込み過ぎてしまうと依存に繋がってしまいますし、適切な形での助言をしたいと考えています。

A4.

意見の食い違いや衝突はありますね。ですが、それも人間関係の経験やコミュニケーション能力を向上させる訓練に繋がっていくと思いますので。

Q5. 自由工房さんのHPでは、メンバーさんがブログを書いていますよね

A5.

はい。法人の会報誌『いちご通信』から始まっています。通信でもメンバーが活動や生活の中で体験した色々な事を書いていて、その延長の様な形でブログを作っていきました。これも誰が書くのかなどはメンバーによる話し合いで決定しています。

Q6. こちらで行っている業務を教えて下さい

A6.

自由工房は4つのグループに分かれていて、①おかし工房ではパウンドケーキやクッキーの製造・販売、②PCグループはPCを使った技能の習得、データ入力やテープ起こしなどの作業、③メール便グループはヤマトのメール便配達、④自立生活プログラム(ILP)では外出や介助を受ける経験を積むことで社会生活力の向上を目指しています。

Q7. それぞれのグループはあまり繋がりがないんですか?

A7.

いえ、販売などに関しては他のグループからも手伝いに行きますし、3ヵ月に一度全体ミーティングを行うなど、連携はしています。

Q8. アンビシャスさんからは、元気ジョブが紹介させて頂いた施設外就労に参加している方もいらっしゃいますが、数か月やってみた感触はいかがですか?

A8.

施設の外へ送り出すということで最初は不安もありましたが、やってみて良かったと思います。 一つの経験になるという意味でもそうですし、他の事業所との繋がりが出来たことにも意義があると思っています。 挑戦してみることは大事ですね。

Q9. 今現在欲しい仕事などはありますか?

A9.

データ入力などPC関係のお仕事をやりたがっている人は多いです。
お菓子の販路も、元気ショップさんだけでなくもっと広げていきたいですね。

Q10. 今までの業務でやって良かった、役に立ったということはありましたか?

A10.

現在行っているメール便は二人のメンバーが行っているのですが、この業務を始めてから仕事に対する責任感が向上していると感じます。 自己表現が豊かになり、積極的になったと思いますね。

Q11. 逆に困ったことや失敗したことはありますか?

A11.

民間企業から受注した包装作業で、納品したものが全てやり直しになっていたことが後でわかったということがあります。箱折作業も職員がやってもこなしきれない状態になったことがありましたね。 量が多かったり納期が足りなかったりするとどうしても精度が下がってしまいますし、かといって少量しか出来ないと仕事が取れない・・・受注作業の難しさを痛感しました。

Q12. 我々元気ジョブに求めることありますか?

A12.

他の施設の様子や情報を知り、繋がりを作っていく手助けをして頂きたいです。
現状でもいくつかの事業所との繋がりは出来ましたが、先程の失敗例の様なお仕事も他の事業所と分割してなら受注出来ると思いますので。

Q13. 最近元気ジョブHP(施設紹介)もマンネリ気味かなと思っているんですが、何か良いアイディアなどありませんか(笑)?

A13.

メンバーさんの声などを載せるのはどうでしょう。メンバー主体で・・というのが癖になっていて、どうしてもこういった案が先に・・・(苦笑)。

全景
全景
お二人とも、メンバーさん主体という考え方が当たり前になっているのが、言葉の節々から伝わってきました。
『自分達で決める力』を身に付ける為の手助けというのは、職員が判断して決定するよりずっと大変なことだということは容易に想像がつきますよね。 ですが、拝見した自由工房さんのブログでは書かされているのではなく書いているという事が伝わってきて、こういった形で職員さんの努力が形になっているんだろうなぁと感じました。
今回の取材でも話に出た『早く・大量の仕事をこなすのは困難』という問題はアンビシャスさんだけが抱えている問題ではないと思います。
我々元気ジョブがそういった事業所を繋げることで、そういった問題を解決する一助になれたら・・・
頑張ります!!
法人名
社会福祉法人 アンビシャス
施設名
自由工房
施設形態
生活介護型
住所
札幌市手稲区西宮の沢6条2丁目5-12
電話番号
011-669-2222

記事担当:元気ジョブ 大加瀬