光ファクトリー
No. 24
今回、ご紹介させて頂くのは「光共同作業所」さんです。
ちょうど取材した当日、戦後最大規模の大震災でまさかこんなに大きな地震、大津波が押し寄せてくるとは想像もしていませんでした。作業所も大きな揺れを感じ、途中2度ほど取材を中断し利用者さんの状況等を確認しましたが利用者さんたちは黙々と内職作業に没頭していました。なんとたくましいことやら!!とてもバイタリティ溢れる小林所長さんにお話しを伺わせていただきました。
Q1. まず最初に事業所区分と利用者数を教えて下さい。
区分は地域活動支援で来月(4月)より就労継続支援B型に移行します。
利用者数は18人です。(定員枠20人)
Q2. 開所はいつですか。
平成4年からで今年で19年目です。
Q3. 現在、行なっている業務を教えて下さい。
箱折り、封入、包装等の内職作業と食品製造、ラベンダー関連商品の製造を行なっています。
特に力を入れているのが食品とラベンダー商品の製造なんです。
Q4. どうして内職作業より食品製造、ラベンダー商品に力を入れてるんですか。
工賃アップのためです。単価の安い内職作業より単価の高い作業業務に取り組んでいるんです。将来的には内職作業をやめる方向で考えています。
Q5. 商品(授産品)内容を教えて下さい。
はい、食品製造では大豆のピクルスがあります。来月(4月)には野菜系のピクルスを販売するために目下試作中です。ラベンダー商品はポプリと消臭スプレーを作っています。裏のラベンダー畑でラベンダーを摘みとり、みんなで力合わせて作っていますよ。
Q6. ラベンダー畑があると聞きましたが。
はい、今は雪に覆われていますが、敷地面積260坪位の広さがあり、利用者さんたちと一緒にラベンダーを栽培しています。夏になると周辺住民が見に来たり、直売所でラベンダー商品を買ってもらったりしています。癒されるんですって!こっちもいい気分になりますよ。
Q7. ところでラベンダー商品はどのように作るんですか。
つぼみの段階で摘み、2ヶ月間くらい乾燥した後、そのつぼみを払い落して「ポプリ」を作るんです。またラベンダーの茎をエタノールに浸けこみ消臭スプレーを作ります。
Q8. どういうところで販売してるんですか?販路に困ってませんか?
だから必死に販路を探してるんですよ。でも頑張った結果、札幌商工会議所1Fのショップで販売することができました。他の民間会社の商品を陳列しているコーナーの中に一緒に置いてもらい勝負しています。それと商工会議所の「北のブランド」にこれから申請をする予定です。また、タッピーでも販売してますよ。
Q9. タッピーって?
えっ、知らないの~ 「タッピーショップ御手作場」といって東区の授産施設、小規模作業所等のショッピングマーケットのことです。ネットショップの運営です。
Q10. どういういきさつでタッピーを始めたんですか?
東区役所福祉課からお話しがあり、私が実行委員長としてショップの運営管理をしているんです。
先月に札幌雪まつりがありましたよね、その雪まつり公式グッズの売上げが160件、月60万もあったんです。
タッピーショップ以外では公式グッズは売られてないんです。他はやってないっていうか販売権がないんです。独自のルートを通じて獲得した権利ですからね!あとは雪まつり会場で買うしか手に入りません。でも雪まつりグッズが60万も売れたけど、うちの商品はトホホ・・・
Q11. モットーや目標を教えて下さい。
まずモットーは「堂々と生きる」ことですね。
その為には、「自分で出来る事は自分でやる」、「自分で考える」、「自分の意志や気持ちをしっかり伝える」、「人の話、説明を正しく聞く」ことです。
目標は食品事業で皆の工賃をUPして、作業所を増築する事です!!
Q12. 常日頃、心がけていることは何でしょう。
「障がい者」ではなく「人」として一緒に働く仲間意識を持つことです。またいつも心が開けるようオープンにしています。
Q13. 今までで良かったことや嬉しかったことは何でしょうか。
いくつかありまして、「日曜日に私が一人で除雪をしていたら、休みにもかかわらず利用者さんの男性が夕方に来てくれて、遅くなってごめんねと言って黙々と除雪をしてくれたこと。」
また、「利用者さんがここにきてから週1回の通院が1ケ月に1回になったこと。」
「利用者さんがここに来て、なんでもすぐに諦める性格が自信がついて諦めなくなったこと。」
「利用者さんの女性が着る服やスタイルを意識し始め美しくなってきたこと。」
Q14. 元気ジョブに求めることは。
ビジネス情報や販路です。
Q15. なにかPR、宣伝はありますか。
新商品で「一筆箋」(420円)という小さな便箋を発売しています。特徴がありまして、大通り公園のワゴンで販売しているとうきびの皮を使用した再生紙なんですよ。これも独自の仕入れルートで確保したんです。
工賃を上げるための手段、手法をいつも考えている小林所長さんだからこそ、ビジネス感覚や沢山のアイディアが生まれるんだと思います。素晴らしいですね。今までの蓄積された実績と経験がこれからの光作業所さんの発展につながっていくんだと思います。売上げを伸ばし、「目指せ、作業所増築!!」ですね。
- 法人名
- 社会福祉法人 さっぽろひかり福祉会
- 施設名
- 光ファクトリー
- 施設形態
- 就労継続支援B型事業所
- 住所
- 札幌市東区北20条東15丁目1-10 レジデンスコンノ 1階
- 電話番号
- 011-753-5294