障がい者メンバーによる廃食油回収
昨年の6月頃に札幌市内にある「有限会社どりーむ」から元気ジョブへ話があって、元気ジョブは2施設をご紹介し、マッチングをおこないました。8月から白石区にある「Re~らぶ」と東区にある「ライズホーム道」が、障がい者メンバーによって札幌市内の公共施設やスーパーに設置されている回収BOXの廃食油を週1回のペースで回収をしています。
きっかけとなったのは、札幌市環境局で実施している《札幌菜の花ものがたり》といって、山本処理場(埋立地)内で埋立てが終了した埋立地の景観向上や資源の有効活用などを目的に菜の花の試験栽培が開始され、最初はその菜種油から「せっけん」を作らせてもらいました。その後、菜の花の試験栽培業務の中から種まき作業や追肥作業など障がいのある方達でできる仕事を請けています。
さらに、一昨年から開花後の菜種の搾油作業を受注し、札幌市よりその油をBDFに製造している「有限会社どりーむ」を紹介してもらいました。そうした“企業との連携”を図ることができ、「さっぽろホワイトイルミネーション」のときには、発電機に菜種油で作ったBDF燃料の補給体験をさせてもらいました。
このペットボトル廃食油回収等の事業は、「さっぽろサスティナブル・BDF発電推進協議会」というところが、北海道「一村一エネ事業」の審査をパスしておこなっているもので、「さっぽろホワイトイルミネーション」など数多くの市民が集うイベントのイルミネーションにBDFを発電機燃料として活用されています。そこで、障がい者メンバーによるペットボトル廃食油回収業務は“企業との連携や協働”の実証実験かつ訓練ということで実施することになりました。
今のところ何の問題もなく業務を遂行できていますが、今後の課題としては、この事業が終わった後の補助金に頼らずに企業と施設が自力で継続できるスキームを企業と一緒に考えていきたいと思っています。数多くの企業が障がい者と“連携や協働”をすることは、障がい者への理解が深まって行き、障がい者雇用の創出にもつながっていくと思います。
現在は、障がい者メンバーの方達が市内4区を回収していますが、さらに札幌全域に広げていけたらという思いでいっぱいです。